シニア犬のトリミングはなぜ必要?目的や注意点について解説

ワンちゃんにとって必要不可欠なトリミング。
元気のある若い犬であればトリミングに関して心配になることは少ないですが、シニア犬となると、体力やストレスなどの問題でトリミングに関して心配をされる飼い主の方もいらっしゃるかと思います。
今回は、そんなシニア犬のトリミングについて、その目的や注意点をご紹介します。

□トリミングの目的とは

*健康維持の一環

トリミングは、一見すると美容の一環に過ぎないように思えますが、その実態はシニア犬の健康維持にも深く関わっています。
清潔を保つことは、皮膚病や感染症を予防する基本的なステップです。
特に高齢になると、皮膚のバリア機能が低下し、感染症にかかりやすくなるため、定期的なトリミングは必須です。

*スキンケア

トリミングと言えば、シャンプーやカットが主流ですが、それだけではありません。
口腔ケアや耳掃除、肛門腺のケアも含まれ、これらはシニア犬にとって特に重要です。
年齢を重ねると、歯石が溜まりやすく、耳の状態も悪化しやすいため、これらのケアが不可欠です。

*肌の状態を見極める

シニア犬は、肌が敏感になる傾向があります。
シャンプーの回数を減らすことも1つの方法ですが、その際は肌の状態をしっかりとチェックする必要があります。
乾燥や湿疹が出た場合は、すぐに対処することで、さらなる健康問題を防げます。

□シニア犬のトリミングで気をつけることは?

1.体温調整

シニア犬は、温度変化に敏感です。
シャンプーの際には、お湯の温度を35~38度に設定し、温度差によるストレスを最小限に抑えましょう。
これにより、体調の変動を防げます。

2.持病への配慮

心臓や皮膚、目、耳など、持病を抱えているシニア犬は特に注意が必要です。
例えば、心臓病を持つ犬には熱いお湯は避け、皮膚病がある場合は特定のシャンプーを使用するといった病状に合わせたケアが求められます。
持病がある場合は、獣医と相談しながらトリミングを行うことが最良です。

3.時短の工夫

シニア犬は、長時間のトリミングが体に負担をかける可能性があります。
そのため、シャンプーの回数を減らしたり、部分的にケアをしたりするなど、時短を心がけることが重要です。
特に、寝たきりの犬には、床擦れを防ぐための頻繁な体位の変更も必要です。

4.ストレスの軽減

シニア犬は、体の衰えからくるストレスが多いです。
そのストレスが溜まると、持病が悪化する危険性もあります。
トリミングの際は、犬の様子をよく観察し、ストレスを感じているようであれば、その場でケアを中断する配慮が必要です。

□まとめ

今回は、シニア犬のトリミングの目的と注意点をご紹介しました。
シニア犬は若い犬に比べて体力が衰えていたり持病があったりと、何かと心配な点があるかもしれません。
今回ご紹介した注意点を意識しつつ、適切なトリミングを行いましょう。