子犬のシャンプーは、その小さな体への負担を考慮し、慎重に行う必要があります。
いつからシャンプーを始められるのか、どのくらいの頻度で行うのが適切なのか、そして安全にシャンプーを行うためにはどのような点に注意すべきなのでしょうか。
今回は、子犬のシャンプーに関する疑問を解消し、健やかな成長をサポートするための情報をご紹介します。
□子犬のシャンプー頻度
子犬のシャンプーは、その成長段階や体調に合わせて行うことが大切です。
*子犬のシャンプー開始時期
一般的に、子犬へのシャンプーは生後2ヶ月頃までは控えるのが望ましいとされています。
この時期はまだ体が未熟で、免疫力も低いため、シャンプーによる体温の低下や体調を崩すリスクがあります。
もし、子犬がひどく汚れてしまった場合は、シャンプーではなく、汚れた部分だけを素早くぬるま湯で洗い流す程度に留めましょう。
生後3ヶ月頃になり、ワクチン接種が完了したら、徐々にシャンプーに慣らしていくことができます。
ただし、ワクチン接種直後は体調を崩しやすい時期でもあるため、接種後1週間ほどは様子を見てからシャンプーを開始するのが安全です。
*月齢別シャンプー頻度
子犬のシャンプー頻度は、生後3ヶ月頃から成犬と同じく、月に1〜2回程度が目安となります。
ただし、子犬は体温調節機能が未熟なため、シャンプーは子犬の体力を奪いすぎないよう、10分以内を目安に手早く済ませることが重要です。
シャンプーを行う際は、部屋の温度を温かく保ち、子犬がリラックスできる環境を整えましょう。
まだ水に慣れていない子犬には、洗面器に35〜37度程度のぬるま湯を張り、足先が少し浸かる程度から慣らしていきます。
徐々に体にかけ、シャンプーへと進みます。
シャンプー後は、子犬の皮膚は薄くデリケートなので、ドライヤーは体から30cm以上離し、毛の根本に当てるようにして、素早くしっかりと乾かしてあげることが大切です。
生乾きは皮膚トラブルの原因となるため、注意しましょう。
*子犬のシャンプー注意点
子犬のシャンプーは、何よりも子犬の安全と健康を最優先に行う必要があります。
まず、シャンプー剤は必ず犬用を使用しましょう。
人間用は犬の皮膚のpHバランスに合わず、刺激が強すぎたり、必要な油分まで洗い流してしまう可能性があります。
子犬用や低刺激性のシャンプーを選ぶのがおすすめです。
シャンプーの温度は、子犬の体温に近い35〜37度程度が適温です。
熱すぎても冷たすぎても、子犬は不快に感じ、シャンプーを嫌がる原因になります。
シャンプー前には、必ずブラッシングをして、被毛のもつれや汚れを取り除きましょう。
もつれたままシャンプーをすると、汚れが落ちにくくなるだけでなく、皮膚トラブルの原因にもなりかねません。
シャワーをかける際は、突然顔からかけるのではなく、まずはお腹や足元から優しくかけ、子犬に声をかけながら徐々に慣らしていきます。
シャワーヘッドを皮膚に近づけて使うと、水の音による恐怖心を軽減させることができます。
シャンプー剤が目や耳に入らないように、顔周りはスポンジやタオルを使って優しく洗い流すようにしましょう。
万が一、目に入ってしまった場合は、すぐにぬるま湯で洗い流してください。
シャンプーが終わったら、吸水性の高いタオルでしっかりと水分を拭き取り、ドライヤーで根元から丁寧に乾かします。
ドライヤーの熱風を長時間同じ場所に当て続けないように注意し、子犬の様子を見ながら行いましょう。
予防接種後は、体調が不安定になることがあるため、シャンプーは1週間ほど間隔を空けるようにしましょう。
また、子犬の体調が優れない場合は、無理にシャンプーせず、獣医師に相談するか、濡れタオルで体を拭く程度に留めることも大切です。
□まとめ
子犬のシャンプーは、生後2ヶ月頃までは控え、ワクチン接種完了後の生後3ヶ月頃から月1〜2回を目安に開始するのが一般的です。
シャンプーは子犬の体力を考慮し、10分以内を目安に手早く行い、35〜37度程度のぬるま湯を使用しましょう。
シャンプー剤は必ず犬用を選び、顔周りは優しく洗い流すなど、デリケートな子犬の体に負担をかけないよう、細心の注意を払うことが重要です。
シャンプー後は、素早くしっかりと乾かし、子犬の体調を常に観察しながら行うようにしましょう。